”切らない”肛門内科とは

肛門の症状があると、「手術になるのでは…」と心配になる方も多いのではないでしょうか。でもご安心ください。当院では、できるだけ切らずに治す保存的治療を基本方針としています。
痔（いぼ痔・切れ痔・痔ろう）などの肛門の病気は、初期の段階であれば、内服薬や外用薬、生活習慣の見直しによって、手術をせずに改善することが多くあります。お一人おひとりの症状や体質に合わせて、座薬や軟膏を使った治療も行っております。
また、診察ではプライバシーに十分配慮し、恥ずかしさや不安が和らぐような環境づくりを心がけています。どんな些細なことでも構いません。「これって受診していいのかな？」と迷った時は、まずはお気軽にご相談ください。

対応可能な症状

次のような症状がある方は、当院の肛門内科で対応が可能です。

• 排便時の出血
• 肛門のかゆみ、痛み、腫れ
• 肛門から何かが出てくる（いぼやしこりなど）
• 便が漏れてしまう（便失禁）
• 肛門のまわりに違和感や湿疹がある
• 長時間座っていられない
• いぼ痔・切れ痔・痔ろう
• 肛門のまわりに膿やできものがある

これらの症状の裏には、痔だけでなく、皮膚疾患や大腸の病気が隠れている場合もあります。気になる症状がある方は、早めに受診しておくことで、悪化や思わぬ病気の発見を防ぐことにもつながります。

迷ったらまずは肛門内科へ

「肛門のことで病院に行くのはちょっと…」「どこに相談したらいいか分からない」そんなふうに思われる方も少なくありません。
当院の肛門内科では、肛門疾患の診療に慣れた医師が丁寧に診察を行い、必要に応じて消化器外科などと連携して対応いたします。自己判断で市販薬を長く使い続けてしまうと、かえって症状が悪化することもあります。
少しでも気になる症状がある方は、どうぞ気軽にご相談ください。専門的な視点で診察し、無理のない治療法をご提案いたします。

痔は大腸の病気かも

「排便時の出血がある＝痔」と考えがちですが、実際には大腸の病気が隠れているケースもあります。
たとえば、大腸ポリープや大腸がん、潰瘍性大腸炎なども、痔と似た症状を引き起こすことがあります。痔の治療をしてもなかなかよくならない、出血を繰り返す…そんな時は、大腸全体を詳しく調べる必要があります。
当院では、必要に応じて大腸カメラ（下部内視鏡）検査を行い、肛門だけでなく大腸全体の状態までしっかり確認できる体制を整えています。「たかが痔」と自己判断せず、早めにご相談ください。

大腸カメラ検査の必要性

肛門の症状に加え、以下のような症状やリスクがある方には、大腸カメラ検査をおすすめしています。

• 排便時の出血がある
• 便の形が細くなったり、変わったと感じる
• 下痢や便秘が続いている
• 体重が減ってきた、貧血気味である
• ご家族に大腸がんの方がいる

大腸カメラは、大腸がんやポリープ、炎症性腸疾患などを早期に発見できる大切な検査です。特に、40歳以上の方や、一度も大腸検査を受けたことがない方には、症状がなくても一度検査を受けていただくことをおすすめします。
当院では鎮静剤を使用し、できるだけ苦痛が少なくなるよう配慮した検査を行っています。「大腸カメラはつらそう」というイメージをお持ちの方も、ぜひ一度ご相談ください。