お腹が張る主な原因

お腹の張りには、日常の些細な習慣から、治療が必要な病気まで幅広い原因があります。

生活習慣によるもの

• 早食い・食べ過ぎ
• 脂っこい料理や甘いもの、炭酸飲料の摂りすぎ
• 食事中に空気を飲み込んでしまう「呑気症（どんきしょう）」
• ストレスや緊張で呼吸が浅くなり空気を飲み込みやすくなる

こうした要因が重なると、胃腸にガスがたまりやすくなり、「食後にすぐ苦しい」「胃が動かない感じがする」という不調につながります。

便秘が原因の場合

腸の動きが落ちると、便やガスが長くとどまり、強い膨満感や痛みを引き起こします。特にデスクワークの多い方や水分不足の方に見られやすい症状です。

胃腸の病気が関係するもの

• 胃炎、慢性胃炎
• 胃食道逆流症（逆流性食道炎）
• 機能性ディスペプシア（FD）
• 過敏性腸症候群（IBS）

これらは検査で明らかな異常が見つからないこともありますが、胃腸の動きが悪くなったり、自律神経のバランスが崩れることで膨満感が続きます。

注意が必要な病気によるもの

頻度は高くありませんが、以下の病気が隠れていることもあります。

• 大腸がん
• 卵巣がん
• 腸閉塞（イレウス）
• 急性虫垂炎（痛みが移動する場合あり）

強い痛み、嘔吐、発熱、便が出ないなどの症状を伴う場合には、早急な受診が必要です。

食後のお腹の張りにみられる症状

症状の出方は人によってさまざまです。

• お腹が苦しくなる・パンパンに張る
• おならやげっぷが増える
• 胃が重い、胃もたれ
• 食欲が落ちる
• 腹痛や違和感が続く
• 便秘・下痢を繰り返す

小さな違和感でも、毎日の生活に影響が出るようであれば、体からのサインと考えて早めに受診しましょう。

当院で行う主な検査

症状に合わせ、必要な検査を組み合わせて原因を確認します。

検査で大きな異常が見つからない場合でも、IBSや機能性ディスペプシアなど、治療可能な病気と診断されることがあります。

考えられる病気

繰り返す膨満感の背景には、以下の疾患が見られることがあります。

• 呑気症（空気嚥下症）
• 便秘症
• 胃炎・胃食道逆流症
• 機能性ディスペプシア（FD）
• 過敏性腸症候群（IBS）
• 腸閉塞（イレウス）

特にIBSとFDはストレスや生活習慣と関わりが深く、忙しい環境で働く都心部の方に多い傾向があります。

治療について

原因に応じて治療方法は変わります。

生活習慣の見直し

• 早食いを避ける
• 食物繊維や水分を意識して摂る
• 炭酸飲料・脂っこい食事を控える
• 食後すぐに横にならない
• 適度な運動

呑気症の場合は、これらの行動改善が特に効果的です。

薬物療法

• 胃酸を抑える薬（胃炎・逆流性食道炎）
• 腸の動きを整える薬（IBS・FD）
• 整腸剤、下剤（便秘症）
• 必要に応じて抗不安薬（ストレスによる消化器症状）

重篤な病気の場合

腸閉塞などは入院治療が必要となるケースもあります。早期に診断できれば治療の幅が広がります。

放置しないでください

「食べ過ぎただけかも」と様子を見がちな症状ですが、実際には治療で改善できるケースが多いものです。原因がわからず不安な場合や、症状が長引く際は、どうぞ遠慮なくご相談ください。
当院では、恵比寿エリアで働く方・生活される方が、時間を有効に使いながら安心して受診できるよう、検査体制を整えております。お腹の張りが続く方は、早めの受診をおすすめします。