胃もたれの症状

「食後に胃が重い」「なかなか消化しない感じがする」「少量でもすぐお腹がいっぱいになる」——こうした不快感をまとめて“胃もたれ”と呼びます。一時的な食べすぎや脂っこい食事のあとに起こることもありますが、慢性的に続く場合には、胃の働きや消化器の病気が関係していることがあります。
とくに、空腹時にも重苦しさを感じたり、胸やけ・げっぷ・食欲不振を伴うような場合は、単なる消化不良ではなく、医療機関での評価が必要です。

胃もたれの原因

胃もたれの原因はさまざまですが、大きく分けると「胃の動き（運動機能）の低下」「胃酸や粘膜の異常」「ストレスや自律神経の乱れ」などが挙げられます。

原因が一時的なものであれば自然に改善することもありますが、長く続く胃もたれは何らかの疾患が隠れていることも少なくありません。

胃もたれと関係性のある病気

胃もたれは、さまざまな消化器疾患の初期症状として現れることがあります。代表的なものとしては以下のような病気が挙げられます。

• 慢性胃炎（ピロリ菌感染を含む）
• 逆流性食道炎
• 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
• 機能性ディスペプシア（FD）
• 胃がん

特にピロリ菌感染や胃がんは、初期段階では「胃もたれだけ」という軽い症状であることもあります。自己判断で市販薬に頼らず、一度は医療機関での検査をおすすめします。

胃もたれに対する検査

胃もたれの原因を特定するために、当院では以下のような検査を行います。

恵比寿おだぎ内視鏡・消化器胃腸内科クリニックでは、経験豊富な医師が症状や背景に応じて検査を選択し、過剰な検査を避けつつ、正確な診断を心がけています。

よくある流れ『胃もたれから胃カメラ検査』

「胃もたれ」で受診された患者さんの多くに、最初の段階で胃カメラ検査をおすすめしています。なぜなら、胃の中を直接観察できる胃カメラこそが、最も確実に原因を特定できる検査だからです。
一見軽い胃もたれでも、

• 慢性胃炎やポリープ
• 胃潰瘍や早期胃がん

などが見つかることがあります。
当院では眠ったままの検査（鎮静下内視鏡）が可能です。また、嘔吐反射の少ない、鼻から挿入する経鼻内視鏡にも対応しております。
「以前つらかった」「怖い」という方でも安心して受けていただけます。

胃もたれと機能性ディスペプシア（FD）

胃もたれの原因が検査で見つからない場合、機能性ディスペプシア（Functional Dyspepsia：FD）の可能性があります。これは、胃や十二指腸に明らかな異常がないにもかかわらず、胃の動きや感覚のバランスが崩れて症状が出る状態です。
主な原因として、ストレス・自律神経の乱れ・ピロリ菌感染・食生活の影響などが関係するといわれています。治療は、胃の働きを整える薬や酸分泌を抑える薬のほか、生活習慣の改善、ストレスコントロールなどを組み合わせて行います。

自宅でできる胃もたれ対策

軽い胃もたれや食べすぎが原因の場合には、次のような工夫で症状の軽減が期待できます。

• 食事はよく噛んでゆっくり食べる
• 脂っこい料理や刺激物、アルコールを控える
• 夜遅くに食べない（就寝2〜3時間前には食事を終える）
• 食後すぐに横にならない
• 適度な運動で胃の動きを促す
• 睡眠リズムを整え、ストレスをためない

それでも症状が続く場合は、単なる胃の不調ではなく、何らかの病気が隠れている可能性があります。早めの受診と、適切な検査を受けることが大切です。
恵比寿おだぎ内視鏡・消化器胃腸内科クリニックでは、胃もたれ・胃痛・食欲不振など、胃の症状に幅広く対応しています。原因を丁寧に見極め、患者さん一人ひとりに合わせた治療を行っております。「胃もたれが続いている」「市販薬で良くならない」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。